AWS EC2 料金を最適化! リソース最適化の推奨を試してみた
こんにちは。 ご機嫌いかがでしょうか。 "No human labor is no human error" が大好きな吉井 亮です。
AWS におけるマイクロサービス化、サーバーレス化が進んできていますが それでも EC2 の利用が割合的には多いと感じています。 また、社内システムのクラウド移行を行う場合にも、まずは EC2 でリフトから着手すると思います。
従量課金はクラウドのメリットの一つですが、 ”想定していなかった課金” が発生する可能性もあります。
ご自身が管理している EC2 がコスト観点で最適化されているかどうかを 判断するのは簡単ではありません。
そんな悩みを解決する機能があります。 アメリカ時間の2019年7月23日に「リソース最適化の推奨」がリリースされました。
今回はこの機能を紹介していきます。
リソース最適化の推奨
まずは画面を見てみます。 コストエクスプローラー を開きます。
左ペインから 推奨事項 をクリックします。
推奨事項
推奨事項が表示されています。 各項目を簡単に説明します。
項目 | 説明 |
---|---|
潜在的なリリースの節約 | 推奨するリソース最適化を実施した場合に節約されるであろう金額 |
潜在的な予約の節約 | 推奨する予約購入を実施した場合に節約されるであろう金額 |
リソース最適化の推奨 | 修正や終了によって節約できる可能性があるインスタンスの数 |
予約購入の推奨事項 | Reserved Instance の購入を推奨 |
リソースの最適化
リソース最適化の推奨の右にある 全てを表示 をクリックします。
コスト節約の可能性がある EC2 インスタンスが一覧されています。
過去14日間の CPU 使用率からアイドル状態、または、低使用率のインスタンスを表示しています。 判断基準は以下です。
- アイドル状態 : 最大 CPU 使用率が 1% を下回る
- 低使用率 : 最大 CPU 使用率が 1%~40% の間
詳細
任意のインスタンスの 表示する をクリックします。
CPU 使用率に基づいた推奨されたアクションが提示されています。 上図の例では、このようなことが読み取れます。
- 14日間の CPU 使用率は 22% です
- 14日間の実行時間は 326時間です
- r5.2xlarge から r5.xlarge へ変えると $309 節約できます
EC2 コンソールへのリンクが表示されていて親切ですね。
推奨事項が無効と表示される場合
下図のように推奨事項が無効と表示される場合は 有効にする をクリックしてください。
予約購入の推奨事項
一つ前の [推奨事項] 画面では、予約購入の推奨事項が表示されています。 こちらでは Reserved Instance 購入の推奨を確認できます。
リソースの最適化が完了したら、Reserved Instance の購入も検討してみてください。
まとめ
使用率が低い EC2 インスタンスを発見してコストを節約できる機能の紹介でした。
あくまで CPU 使用率で判断になります。 実際のシステムでは、メモリやネットワーク、Disk I/O などのサーバーリソースはもちろんのこと、 アプリケーション観点で最適はインスタンスサイズを設定していくことになると思います。
色々と考慮してインスタンスサイズダウンが難しい場合には Reserved Instance の購入を検討してみてください。
コスト最適化をして AWS のメリットを享受して頂ければ幸いです。
おまけ
9/5(木) に「AWS Well-Architected Tool」活用術セミナーを開催します。 そのなかでコストを最適化する方法を紹介させて頂きます。 もし興味があれば こちら からお申し込みください。
参考
Launch: Resource Optimization Recommendations Introducing Amazon EC2 Resource Optimization Recommendations
以上、吉井 亮 がお届けしました。